朝倉未来や朝倉海をはじめとし、数々のスター選手を輩出してきた総合格闘技団体THE OUTSIDER(アウトサイダー)。
なぜアマチュアの団体がこんなにも人気のある興行を作り上げたのか。
そこにはDEEPやパンクラスなどのプロ団体にはない「アウトサイダー」ならではの魅力が隠されていたのです。
今回はアウトサイダーとは一体どんな団体なのかについて探っていきます。
目次
THE OUTSIDER(アウトサイダー)の主催者は前田日明
THE OUTSIDER(アウトサイダー)とは「不良達ヨ、覚醒セヨ」をスローガンとし、前田日明が立ち上げたアマチュアルールによる総合格闘技の団体です。
日本全国の喧嘩自慢・暴走族などの不良達が喧嘩最強を目指して、活躍の場を与えて更生させることを目的に2008年3月に旗揚げされました。
不良同士が試合をするというコンセプトではありますが、職歴や経歴を問わない為、会社員・弁護士・医者など不良以外の選手も多数出場しています。
2020年からコロナウイルスの影響により大会開催が延期されていますが、合計で54回大会が開催されており、出場者の中からスター性のある選手を発掘する為にRIZINやDEEPなどのプロ団体でも活躍できる選手育成も視野に入れて活動しています。
朝倉未来、朝倉海、金太郎、白川陸斗などの格闘家はアウトサイダーからRIZINへとプロモーションに成功した選手ですね。
選手の説明については後ほど紹介していきます。
他の総合格闘技団体とどう違うの?
アウトサイダーが他の総合格闘技団体と異なる点はやはりルールではないでしょうか。
あくまでもアマチュアルールになってしまうことから、プロ団体に比べてダウンした後の審判の止めが早かったりなど疑惑の判定になってしまうことがあります。
朝倉未来がRYOとTHE OUTSIDER 65-70kg級王座を決めるタイトルマッチで、RYOが朝倉未来をネックロックで締め上げてる最中に主催者の前田日明がタオルを投入して試合を中断したことが話題となりました。
理由は「アマチュアの試合だから、落ちる前に止めた」とのことでしたが、疑惑の判定であった為、RYOの申し出によりノーコンテスト再試合に変更されました。
また朝倉兄弟が【RIZIN CONFESSIONS #9】で語っていたのですが、アウトサイダーはアマチュア団体である為、王者になっても他団体からは評価されず、
「レベル低いだろ、プロには勝てない」など批判されることもあったそうです。
アウトサイダー出身の有名選手は誰?
では、アウトサイダー出身の有名選手をご紹介致します。
朝倉未来
一人目は朝倉未来です。
名前:朝倉 未来(あさくら みくる)
生年月日:1992年7月15日(30歳)
出身地:愛知県
階級:フェザー級
身長:177cm
体重:66kg
所属:トライフォース赤坂
実績:第5代THE OUTSIDER 65-70kg級王座
第3代THE OUTSIDER 60-65kg級王座
朝倉未来といえば皆様ご存知の通り、アウトサイダーからRIZINでメインイベントを務めるまで上り詰め、今RIZINで最も注目されている選手の一人です。
またチャンネル登録者数約265万人(2022年8月現在)とYouTuberとしての顔も持っていたり、それ以外にもアパレルブランド「MATIN AVENIR」を手がけています。
最近では、弟の朝倉海・堀鉄平とともに1分1ラウンドのアマチュア格闘技団体「Breaking Down」を立ち上げたりなど実業家としても活動しています。
朝倉海
続いて2人目は朝倉海です。
名前:朝倉 海(あさくら かい)
生年月日:1993年10月31日(28歳)
出身地:愛知県
階級:バンダム級
身長:172cm
体重:61kg
所属:トライフォース赤坂
実績:初代THE OUTSIDER 55-60kg級王座
第3代RIZINバンタム級王者
朝倉海といえば兄の朝倉未来と共にアウトサイダーからRIZINへデビューし、当時RIZINとBellatorのバンダム二冠絶対王者だった堀口恭司に1R KO勝利でジャイアントキリングを図り、一時期アメリカの老舗総合格闘技サイト「SHERDOG」で世界ランキング6位まで上り詰めました。
また兄の朝倉未来と同じくチャンネル登録者数117万人(2022年8月現在)とYouTuberとしても活動されています。
シバター
3人目はシバターです。
名前:齋藤 光(さいとう ひかる)
シバター
生年月日:1985年10月18日(36歳)
出身地:神奈川県
身長:180cm
体重:94kg
所属:パンクラスP’s LAB横浜
チャンネル登録者数123万人とYouTubeを主戦場として活動しているシバター。
実はRIZINだけでなく、アウトサイダーにも8回も出場経験があります。
また12月のRIZIN出場時には微々たるファイトマネーしかRIZIN側からもらえなかったが、HIROYAに勝利したことをネタに1月のYouTube収益は過去最高額だったそうです。
金太郎
4人目は金太郎です。
名前:外村 雄人(ほかむら ゆうと)
金太郎(きんたろう)
生年月日:1993年3月19日(29歳)
出身地:大阪府
階級:バンダム級
身長:167cm
体重:61kg
所属:パンクラス大阪稲垣組
「マサカリ金太郎」という異名の名の下、イケイケな喧嘩fightスタイルでRIZINデビュー戦、加藤ケンジ相手に華々しい1R KO勝利で強さを魅せた金太郎。
荒れ狂っていた少年時代は山で喧嘩のトレーニングをしていたことから「金太郎」と友人に付けられたそうです。
右腕から背中一面に掘られた和彫は、極道を極めるために中学2年生の時に入れたという噂も…。
バックボーンをキックボクシングとしていましたが、喧嘩最強を決めるアウトサイダーのコンセプトに惹かれMMAへの転向を図りました。
白川陸斗
5人目は白川陸斗です。
名前:白川陸斗(しらかわ りくと)
白川”Dark”陸斗
生年月日:1991年7月18日(31歳)
出身地:大阪府
階級:フェザー級
身長:173cm
体重:66kg
所属:志道場
トライフォース赤坂
朝倉未来のアウトサイダーの戦友として知られており、YouTubeチャンネルに出演したドッキリ動画では評判が高く、人気のある選手です。
肩の怪我をきっかけにバンダム級からフェザー級へと転向と大阪から上京を図り、今では朝倉兄弟と同じ所属ジムトライフォース赤坂で、格闘技の鍛錬を積んでいます。
RIZINデビュー戦では萩原京平に判定負けを喫しましたが、その後に山本KID率いるKRAZY BEE所属だった朴光哲にKO勝利し復活劇を遂げました。
吉永啓之輔
6人目は吉永啓之輔です。
元THE OUTSIDER(65-70kg級)王者で、「ミスターアウトサイダー」の異名を持つ、アウトサイダーを語るには欠かせない選手です。
名前:吉永 啓之輔(よしなが けいのすけ)
出身地:総合格闘家、実業家
誕生日:1983年3月26日
身長:180cm
所属:KINGCRAFT GYM
来歴:元THE OUTSIDER(65-70kg級)王者。栃木の暴走族「魔璃闇薔薇(マリアンローズ)」の総長を務める。ジム経営やファッションブランドも展開。
アウトサイダー旗揚げ戦から、有明でのファイナルまでアウトサイダーの数多くの試合に参戦した啓之輔選手。
現在も現役の総合格闘家で、栃木県内でKINGCRAFT GYMを経営。YouTube活動など幅広く活躍しています。
瓜田純士
7人目は瓜田純士です。
アウトサイダーでの戦績は3戦1勝2敗と負け越していますが、最近のブレイキングダウンの試合などを観ていると、年々技術が上がってきているのが素人目でも分かると思います。
名前:瓜田 純士(うりた じゅんし)
出身地:東京都新宿区歌舞伎町
誕生日:1979年12月4日
身長:182cm
来歴: 総合格闘家、作家、Youtuber
ニックネーム:アウトローのカリスマ、元アウトローのカリスマ
黒石高大
8人目は黒石高大です。
2015年に引退し、現在は俳優として活躍している黒石高大は、アウトサイダー旗揚げから参戦している、アウトサイダーの顔といえる選手の1人でした。
勝っても負けてもインパクトを残す試合は「黒石劇場」と呼ばれ大人気となりました。
名前:黒石 高大(くろいし まさひろ)
出身地:神奈川県横浜市
誕生日:1986年9月8日
身長:175cm
体重:70kg(フェザー級)
血液型:AB型
所属事務所:株式会社A4
別名:濱の狂犬(ハマの狂犬)
秀虎
9人目は秀虎です。
「インテリジェンス・タイガー」の異名を持つ秀虎選手。
一度は格闘技を辞めて不動産業に転身したものの、ブレイキングダウンにて復活。
オーディションでの寡黙さとは裏腹に、試合では壮絶な殴り合いを繰り広げ、一躍人気となりました。
アウトサイダーのまとめ
アウトサイダーはプロではなくアマチュア団体であるのになぜここまで人気なのか?
2007年に世界最高峰の日本総合格闘技団体であったPRIDEが幕を閉じ、新生K-1やRIZIN設立前の格闘技がテレビで放映されていなかった当時、アウトサイダーはレンタルDVD店で絶大な人気を誇っていました。
同時期に開催されていたDEEPやパンクラスなどのプロ団体よりも、アウトサイダーの方が遥かに知名度や注目度も高かったそうです。
そんなアウトサイダーの魅力は、不良喧嘩最強を決める大会としてのイメージを世間に浸透させたことではないでしょうか。
男ならば人生に一度は喧嘩最強というものに憧れや興味を持つものです。
朝倉未来も少年院を出た後に、友人の岡くんからアウトサイダーをDVDで紹介され、「全国の不良達よ集まれ」のキャッチコピーに惹かれたことがきっかけで出場することに決めたそうです。(下記YouTube参照)
少しでもアウトサイダーがどんな団体なのか理解できましたでしょうか。
日本にはアウトサイダーだけでなく、RIZIN・K-1・RISE・DEEP・修斗・パンクラスなどの団体があって、朝倉兄弟や堀口恭司、那須川天心や武尊などの選手が先頭に立って、格闘技界の魅力を世の中へ伝えてくれています。
これからも格闘技界は盛り上がっていくことは間違いなし!
あのPRIDEのような熱狂した時代ををきっと彼らが取り戻してくれるでしょう。